Mutable_Yunの業務改善ブログ

業務改善や生産性向上のブログです。自動化の手段として、VBAやRPAの勉強に役立つ解説をしています。

持続可能な職場環境を築く為の簡単な考え方

厚生労働省の人口動態統計で出生数が発表されました。2019/10/17付の日本経済新聞の朝刊によると、

(略)
19年は(出生数が)90万人を割る可能性が高い
(略)

とのこと。私の職場も高齢化が進んでおり、現時点で若い人は既にあまり入ってこない状況。自動化を推し進め、なんとか業務が廻る状況を作りつつありますが、今後、一層の人材難に突入していくことは間違いありません。

とはいえ、国の施策やマクロの視点で話をしても目の前の問題は解決しません。経営的な話もありますが、ここでは実務担当レベルでできることを考えていきたいと思います。

目次

ピンチはチャンス

突然ですが、仕事をするときにどんなことがあっても後ろ向きになったり、ネガティブな思考になってはいけないと思っています。慎重に考えることとネガティブになることは別です。ピンチはチャンスくらいの気持ちで取り組みましょう。実はこの部分がこの記事の中で一番大切かもしれません。

実は会社や職場がピンチの時は個人的にはチャンスです。不謹慎かもしれませんが、私にはそう思えてしまいます。なぜなら、ピンチと言うことは自分が助けてあげる事ができるチャンスだからです。日常で何事も無いときに人に抜きん出た成果を上げることは難しいかもしれませんが、ピンチの時は大変な中、切り抜けることができれば、一目置かれるようになります。

突然隣に座っている人が病気で休みになった時、顧客対応や事務処理を代わりに行ったことは誰しも経験があるのでは無いでしょうか。その時、助けてあげた同僚からは感謝されたはずです。情けは人の為ならず。無理して自分も巻き添えを食ってしまうのはさけますが、助けられるのであれば助けてあげましょう。

そして、今、私たちが直面しつつある現状は、隣の人だけで無く、職場の人がどんどん退職し、次の世代がなかなか入ってこない状況です。病欠と違って、もう去った人は戻ってきません。

持続可能な職場とは

個人としての持続可能な職場

仕事はAIを活用しようと、自動化ツールを入れようと最終的な本質は人間です。どこまで行っても、人間の判断が最終的に必要です。逆に言えば、人間の判断が最終的に必要であれば、その部分以外は積極的に自動化を進め、少人数で廻せる体制を早期に構築していくことが大切です。

私は、もう自動化に関しては完全にゲーム感覚で、どれだけ時間削減できるかゲームのように捉えています。以前、生産性を向上する為に知っておくべき落とし穴と、知っておくだけで回避できる知識 - Mutable_YunのVBA上達&業務改善ブログで生産性の本質は時間削減では無いと言う事について解説しました。その結論を覆すわけではありません。前向きに自動化に取り組むにはゲームのように削減時間を競う位の心持ちで取り組んだ方が楽しいよ、と言う事です。生産性を上げるための議論は的が違っています。今は心持ちだけの話です。

まず、これが個人レベルで持続可能な職場です。前向きになれない職場、居心地が悪い職場にいる長居する必要は全くありません。自分がその職場で持続可能な仕事ができる精神的環境を整えましょう。環境と言っても外部の環境を変えるのは無理です。変えられるのは自分自身だけです。

前向きに仕事に取り組む為に、まずは自分の心で仕事にゲーム感覚を取り入れます。これでも仕事が楽しめないようなら、その職場は去ってOKです。仕事そのものが楽しくないのもそこを去る理由になりますし、人間関係もそこを去る理由になります。

題名と矛盾するように思うかもしれませんが、自分の精神状態が健康に保てない、つまり持続可能な仕事ができないようでは、職場を持続可能な体制にすることなど、不可能です。

まずは、自分が心身共に健康でいられること。次に、自分が心身共に健康でいられる大切な職場だからこそ、持続的に運営していける職場に(ゲーム感覚で)改善していく、と言う順です。

自己犠牲も時には必要という意見もあるかとは思いますが、別に必要ではありません。仕事を楽しんでいる人は自分自身の仕事に対して自己犠牲を払っていると思っていないと思います。周りからはそう見えるだけか、残業して「オレ偉いぜ」的な古い人種ならいるかもしれませんけどね。

組織としての持続可能な職場

自分が満足していられる職場にいるなら、今度は組織を持続可能な職場にすることを考えます。といっても、継続し続けることが本質ではありません。赤字垂れ流しのゾンビ状態になるなら統廃合された方が新陳代謝は高まって健全です。

つまり、組織として持続的な職場とは単に自動化を進めて少ない人数で廻せる体制を築くだけでは不足なのです。組織は目的があります。究極的には付加価値を生み出すことです。付加価値を生み出すとはどういうことかというと、粗利益を得ることであり、その利益率を高めることです。このことから、持続可能な職場にする為には2つの軸で考える必要があります。

  1. 少ない人数で廻せる体制にする
  2. 付加価値を生み、その付加価値を高め続ける体制にする

生産性向上については前出の記事で述べましたので、ここでは1,2に共通する業務改善の中の業務の省力化について注意事項を解説していきます。

自動化ツールの罠にはまらない

まずは現在ある業務を組織内のリソースで効率よく廻そうとする自動化についてです。自動化ツールにはサードパーティからツールやシステムを購入するアプローチとプログラミングでツールを内製するアプローチがあります。

共通する注意事項としては、自動化することによってその作業の本質を忘れてしまう危険性があると言うことです。自動化を進めると言うことは、その業務を人が行わなくなると言う事です。人間の手作業にはいろいろと工夫があり、ちょっとした気づきなどがあります。ノウハウというモノです。逆にそれが非効率な結果を生んでいる面もあります。自動化はこのメリットとデメリットを同時に生みます。

それを分かった上で自動化を推進しましょう。自動化ありきでは無く、業務を整理し、業務の存在意義や統廃合できないかを考えた上で、どうしても統廃合ができない部分を自動化によって省力化するというのが、基本です。

サードパーティツールの自動化の注意点

サードパーティツールを使う場合、大抵は既製品を買うことになります。このとき、自分たちの業務をツールに合わせるのか、ツールを自分たちに合うようにカスタマイズするのか、という2つの方向性があります。

方向性としては、自分たちの業務をツールに合わせるのが吉です。なぜなら自分たちにツールの方をカスタマイズしようとすると、カンペキには思ったようにならず、少しは自分たちが妥協しなければならなくなる確立が非常に高いことが挙げられます。またカスタマイズは1つの案件で100万円以上することもザラで、大企業でもポンポンとシステム改修ができるわけではありません。というか、システム改修を前提に設計すること自体がそもそも間違っていると言えます。

この時代の変化の激しい時代に、システム改修が容易でない道を選ぶのはリスクが高いです。しっかりと業務の整理、存在意義、実務レベルの検討を進める必要がありますが、これは経験が必要で、正直なところ困難だと思います。

自動化ツールを内製するときの注意点

内製したツールであれば、業務に熟知した人間が自動化を進めることになる、あるいは、業務についてコンサルフィなど払わずにじっくり要件が定義できるため、より満足度の高いツールが完成する可能性が高いです。また、改修も比較的容易です。

一方で、注意すべきは開発した人がいなくなった時に改修が全くできなくなる可能性があることです。前出のサードパーティツールならお金さえ払えばなんとかなる可能性もありますが、定年や転職、病気などでいなくなってしまったら、もうお金では買えません。

こうなることを防ぐには、仕様書を作って、どのようなインプットに対して、どんなアウトプットをどのように出すか。どのタイミングで実行するのか、と言った事を明確にしておくことです。こうすれば、別の人が同じツールを再現することができます。コードの中身が異なっても、入出力物や画面の遷移、出力物の保存方法と言った事を記録しておけば、再現が可能です。

人材を大切に育成しつつ、自分も成長する

総合的に見て、自動化は内製をするのがおすすめです。しかし、仮に仕様書を作ったとしても、プログラミングが全くできない人ばかりでは、改修やツールの再現はできません。業務の整理をした上で仕様書を作るなどの対応を万全に整え、自動化を進める一方、メンバーのスキルアップとしてプログラミングの基礎を身に付けさせたり、業務プロセスを今一度正しく把握したりする人材教育が必須です。

結局、少人数で付加価値を高めていこうと思えば、最後にはヒトの質を高めなければならないと言う事ですね。