先日、PDCAサイクルがうまくいかない理由と改善策。これからはT-cupで業務改善で、PDCAに変わる概念であるT-cupについて解説しました。
今回はどの程度Tの部分、つまり、「やってみる」の部分の注意点を解説します。
目次
T-cupサイクルのT(とりあえずやってみる)は流れが見えるところまでを、やってみる
サイクルのTは気軽にやってみることでした。
まずは取りあえずやってみるのTの一周目はどの程度やってみればいいのでしょうか。
答えは一通り「第一印象と逆のものが見えるまで」です。
全然うまくいかなくても、あ、でもこう変更すればいけるかも、という方法が見えたり、簡単にできそうだと思っても、以外にうまくいかない部分が出てきたりします。その一回目までです。
そこまでやらずに、うまくいかなさそう、といった段階で辞めると判断が早すぎな可能性が出てきます。実はもうすぐで次の解決策が見えるのにその前に辞めてしまったり、逆に、この方法で行けそうだと思って、導入を開始しようと思ったのに、もう少しやってみれば、実は思ったより大きな問題があったことがわかった、等です。
新しいツールの導入や、業務手順の変更などを思い浮かべてもらえれば納得感があると思います。
具体例
具体例をあげて説明します。例えば、不良在庫削減のために発注方法を経済的発注数量方式から定点発注方式に変更しようと思い立ったとします。
PDCAならまず計画から始めるのですが、このP(計画)の部分が諸悪の根元でした。T-cupではまずはやってみます。
発注手法の変更は安易にやると危険なので、あまり動きがなく、しかも必要な時に簡単に追加の発注ができるようなインパクトの少ない商品を2、3品目選びます。
そして、見よう見まねでやってみます。定点発注方式を理論的にしっかり勉強するのは時間的に効率が悪いです。まず、やってみます。はじめからうまくいくことを期待していません。修正点があることを前提にしています。
だから、被害が少なくてすむように少ない品目数でリカバリーが簡単な商品を選択しました。
簡単と思ってたけど、課題が見えたところまでやる
そして、一回発注したところ簡単だったので採用!では早すぎます。しばらくTを継続します。すると、発注自体は簡単だと思っていましたが、発注自体は簡単でしたが、いつ発注時期になったのかわかるために人が毎日在庫状況をチェックしていました。
このままでは、品目数を増やすことはできそうにありません。
ここまでが、一周目のTです。はじめの印象が、初めて変わるまで継続する、という感覚です。
しばらく続けることによって、これは商品数が増えたら難しそうだということがわかりました。ここからは小さく改善サイクルの後半部分を回します。
小さくT-cupの後半を回す
チェック、アップグレード、プラン、は一瞬です。
じゃあ、在庫レベルを監視して自動で発注タイミングをお知らせしよう、よし、ササッとツールを作って試して見よう。
はい、2週目の計画をたてるところまでは一瞬でしたね。これで、T-cupサイクルの一周目は終わりです。
2周目、3周目と繰り返していくうちに、発注タイミングがバラバラ担ってしまう⇒対象品目を選定し直す、など次の課題に対応していくことになります。
実務を回しながら改善していくイメージです。
T-cupサイクルの注意点まとめ
- T-cupのTの一周目は第一印象が変わるまで継続する。
- 取りあえずやってみるが、ある程度は継続する
- 実務を回しながら改善するイメージ
それでは、古いPDCAは忘れてT-cupを早速初めてみましょう!
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