上司との人間関係に悩んでいませんか?今回は上司とよい関係を作り、お互いに気持ちよく仕事をするための心の持ち方をお話しします。
デキる部下とデキない部下の違いはスキルや能力の違いではなく、考え方にあります。スキルアップは正しい考え方を知ってからでOKです。
目次
上司はクライアウントである、と考える
いきなり結論です。上司をお客さんだと思って接すればうまくいきます。お客さんというよりクライアントの方がしっくりくるかもしれません。
あなたはコンサルタント兼その道のプロフェッショナルで、上司の仕事がうまくいくように助言をしたり仕事を請け負ったりすることでトータルとして上司の仕事がうまくいくようにサポートする役割です。
この記事の中で一番大切な結論がこれです。ここまでですでにピンと来た方はもう読み進めなくてもよいと思います。
不安な方、裏付けがほしい方、注意点を知りたい方は最後までお付き合いください。
上司とうまくやっていけない人の考え方
上司とうまくやっていくコツの前に身の回りの上司の評価が低い人がどんな人か特徴を観察してみましょう。以下のような人があなたの身の周りにもいるのでは無いでしょうか?
- 「上司なのに部下の仕事を分かっていない」と文句を言う人
- 「上司なのに課の方針を示そうとしていない」と文句を言う人
- 「この前、説明したことを覚えていない」と文句を言う人
他にも色々とあると思いますが、上司とうまくやっていない人は上司に文句を持っている場合が多いように思います。そもそもの原因はどちらが作っているのでしょうか?
「だって上司が・・・」と言う思考の人は上司の役割が分かっていない状態です。上位の役割、仕事を考えてみることが解決の道を開いてくれます。ここから先は上司の立場になって考えてみましょう。
上司の立場になって考えてみる
上司の立場になって考えます。実際に存在する上司を具体的に思い浮かべて、あなたがその上司になったと思って考えてみて下さい。
上司の仕事は何か
自分がうまくいっていない上司の立場になって、考えてみましょう。その上司の仕事は何でしょうか。普段、私たちは仕事の成果で上司に評価をされています。それは上司も同じです。上司もその上司に仕事の成果で評価をされています。
と言う事は、上司も基本的に私たちとやっていることは同じなのです。上司は具体的に何かの数値目標や何かの目的を達成しようとしています。それを細かくわけて、部下達にやってもらっています。そしてその部下達の仕事の成果の集合体がその上司の仕事の成果です。
「右腕となる」は的を射た表現
よく優秀な社員のことを「右腕」と言ったりしますよね。あれは的を射た表現と言えます。前項で述べた通り、上司は部下に仕事をやってもらうことで自分の仕事を進めています。
その中には人より多くの仕事を多くこなすことができる人や、平均以下の人もいます。量は多くなくても質が高い仕事をする人もいます。様々な能力や特徴をもった部下をうまく組み合わせて仕事を割り振るのが上司の業務の主要な部分です。いわば調整役です。
そんな中、単に多くの業務をこなすだけでなく、質も高いエースがいたら上司としては心強いですよね。とても優秀です。ただし、これだけでは優秀な人止まりで右腕とまでは言えません。右腕ではなく「頼りになる存在」です。それでは右腕と呼ばれる頼りにされる人は「頼りになる存在」に加えて何があるのでしょうか。
あなたが上司だったら部下に期待することは何か
仕事の量がこなせて質も高い、そんな優秀な部下に、次は何を期待したくなりますか?上司の仕事は部下の仕事の成果で自分の仕事をこなすことと説明しました。そのためには部下の仕事がスムーズ行くような調整をする調整役だとも言いました。これをサポートするのが右腕の役目です。
上司が求めているのは「ホウ・レン・ソウ」ではない
よく、報告・連絡・相談の頭文字を取って「ホウ・レン・ソウ」と言う言い方をします。これは上司の立場から見れば、部下が仕事で失敗をした時に上司である自分が知らないと、より問題が大きくなり、困ったことになるかも知れないので、「問題があったら早く言ってくれ」と言う事です。
後ろ向きですよね。問題があったら言ってくれ、は最低限のレベルです。問題があっても報告しないことを懸念されているなんて論外ですよね。。。
ということは「ホウ・レン・ソウ」とか言われている時点でレベルが低いわけです。
上司が求めているのは単なる報告ではありません。
「問題がおこりました!」と部下が報告してきたら、あなたならどう思いますか?「で?」って感じですよね。少しレベルアップするならこんな感じです。
「問題が起こりました。お金は掛かるがすぐに解決できるA案ととお金は掛からないが解決に2週間かかるB案があります。前回は、A案を採用しましたが結果的にB案で問題ありませんでした。今回も似た問題なので、B案の解決方法を進めて良いでしょうか」
大分、レベルアップしました。こちらは単なる報告ではなく提案になっています。一見「ホウ・レン・ソウ」の相談に見えますが、これは相談ではありません。「どうしましょうか?」なら相談ですが、自分なりに今回の問題を分析して、よりよい解決策を提案している分、単なる提案よりかなりレベルアップしています。
上司はいろいろな部下がいてあなたよりも広範囲の業務を監督しています。よって、ひとり一人の仕事の状況やかこのじれいなどいちいち覚えていられません。上司は部下の仕事の中身を記憶するのが仕事ではありません。
この前提に立つと「前回はこうだったけど、今回はこうなので、B案が良い」と言う提案は上司にとってとてもありがたいものだ、と言う事が分かります。
でも、さらにもう一歩踏み込む余地があります。
あなたはその道のプロである
すでに分かったように上司は一人ひとりの部下の仕事をひとつひとつ覚えているわけがありません。と、言うことは、あなたの担当業務に関しては絶対に上司よりあなたの方が詳しいはずです。つまり、あなたの方が必ずあなたの上司よりも自分の担当部分に限ればプロフェッショナルです。だからこそ、前項の例のように、単なる報告ではなく、解決策の提案ができたのでした。
(「上司なのに部下の仕事が分かっていない」なんて言うのがいかに的外れか・・・。それをフォローするのが部下の仕事です!上司は優秀な部下を求めています!)
プロフェッショナルであれば、問題が起きる前に食い止める事ができませんか?しかも、自分の担当業務ではなく、上司の仕事に影響を与える問題を、です。これこそが右腕の役割です。
さりげなく、同僚に、「例の件、いまのうちに確認しておいた方が良くないかい?」とアドバイスしたり、上司が忙しそうであれば自分ができる部分を手伝う進言をすると言った事です。
上司が何かトラブルに巻き込まれそうなのに気づいていないと言うような時、この前○○の件がありましたが、「もしよろしければ私の方で確認しておきましょうか?」と言えれば、上司からすれば「助かった~!!」って感じです。右腕認定間違いなしですね。
しかもこのチャンスは結構あります。理由は簡単で、上司は業務の担当範囲が部下より広いので、いちいち覚えていられない、忘れてしまうからです。
そして、自分がその上司の仕事をトラブルから守るコンサルタントのような立場になることを心掛けることで、そのチャンスを逃さず捉えられるようになっていきます。
自分がコンサルタントになったと思って、上司のことをそのお客さん、クライアントだと思ってみましょう。自然と助けられるような視点を持てるようになってきます。
上司とうまくやっていく方法のまとめ
まとめます。
- 上司の仕事の成果は部下の仕事結果が集まってできている
- 上司は部下の仕事を最大限にする為の調整役
- 上司は仕事の守備範囲が広いので、一つ一つ覚えていられない
- あなたに求められているのは右腕になること
- 右腕の仕事はトラブルを事前に防止すること
- トラブル回避コンサルタントになる。上司はクライアントだと考える
だんだんとコツが分かってくると楽しくなってきます。エースが右腕とは限りません。そこにさらにコンサルタントの視点を加えて、上司と理想的な、Win-Winの人間関係を作っていきましょう!
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